アパレル販売員といえばノルマがあるというのは、アパレルの経験がない人でもイメージできるのではないでしょうか?
- 全部のブランドにノルマが設定されるの?
- ノルマなしのブランドは?
- そもそもノルマの達成ができないとどうなるの?
筆者の体験も交えて説明していきます。
これからアパレル販売員をやってみたい人に、ぜひ見てみてほしい記事になっています。
この記事を書いたのは
アパレル歴11年
百貨店
駅ビル
ショッピングモールの様々な店舗で勤務
後半2年半はチーフとしてマネジメントを経験
目次
どのブランドにもノルマはあるの?
近年ではノルマを課す場合の販売員のプレッシャーを考慮し、ノルマを設定しないブランドが多くなっています。
店の予算ノルマはあるので、そこに向かって販売員が力を合わせて頑張るというスタイルです。
やった!じゃあ自分だけが売れないことを気に病んで仕事しなくていいんだ!
そう考えるのは危険です。
個人ノルマがないというショップでも、個人目標が設定されているブランドはかなり多いのです。
この個人目標があることで、販売員の精神的なストレスを感じたり、お客様の取り合いになる可能性は十分にあります。
個人ノルマと個人目標はどう違うの?
個人ノルマとして設定されると、会社が個人個人に絶対達成必須のノルマとして数字を設定することになります。
クリアして当然の数字と捉えられるので、もし達成できなかった場合、アパレル業界だと自費で商品を買うなど、負担がかかります。
個人目標は、あくまでも個人で掲げた目標、もしくは上司が販売員に達成してほしいと設定する数字になります。
そのためかならずクリアしなくてはいけない、というわけではなく、あくまでも目指す数字になります。
アパレルの求人を見ると、ノルマなし、という広告をたくさん目にします。
これはノルマとして課しているものはないということです。
そのため、いざ入るとノルマはないけれど目標はあるよ、というショップは多いです。
筆者が働いていた会社はもちろんですが、他社のブランドもほぼ、個人目標がついているブランドばかりでした。
館全体のミーティングなどで他のショップの話を聞くことが多かったですが、絶対といっていいほど、個人目標についての議題が挙がりました。
個人目標であるメリット
個人ノルマではなく、個人目標であるメリットは
- かならず達成が必要なものではないので、気持ち的に楽
- 数字が直接的に販売員の評価につながるわけではない
この2つが大きいかなと感じます。
ノルマ設定が主流だった時期は、足りていない分は自費で商品を購入したという話を先輩方から聞いていました。
しかし、筆者がアパレル販売員になった時点では強制的に買わなくてはいけないという話はほとんど聞かなくなりました。
また、ノルマがあった時期は数字を持っている販売員が全てで、会社内での評価が高いとされる傾向があったように思います。
個人目標だと売上だけに評価は左右されず、そのほかの分野でも総合的に活躍できる販売員が重宝されているように感じます。
個人目標のデメリット
- ノルマよりは簡易的に思われるけれど、実際プレッシャーはある
- 正しい評価をされないことがある
- 販売員ごとに能力差が出やすい
大きくはこの3つが働く中で厳しいなと感じた部分です。
ショップの店長の性格にも大きく影響されますが、数字を重視する上司が多いのは確かです。
目標が達成できなかった場合は、もっと頑張ってと言い続けられることがほとんどです。
しかし個人目標を達成しても絶望的なことを言われた経験があります。
自分の目標を達成しても、店の目標が未達成だった月に、
個人売りが達成できればいいってもんじゃないから
このように言われ、自分の頑張りを否定されたような気持ちになったことがありました。
個人プレイではなくチームプレイなのに、個人目標という名目で中途半端に数字の管理をされるので、個人目標を達成した上で、ショップの予算も達成できていないとなると、認められないということが起こり得るんだ、ということを経験しました。
しかしこれはそのショップの方針の問題になるので、どのブランドもこうであるわけではありません。
あくまでも筆者の体験談になります。
数店舗経験しているので、もちろんそんなことは言わない店長のもとで仕事をしていた時期もあります。
とはいえやっぱり、個人目標があることで何かしらプレッシャーを感じながら働いているという販売員の話をよく聞きます。
そして、ノルマではないので自費で購入する必要はないというお話をしましたが、実際のところ、店の予算達成のために自費で商品を買ったことは何度もあります。
特にチーフの役職についてからは、ショップの数字を取ることが最優先になるため、その機会は増えました。
個人ノルマなしのブランドはたくさんあるけれど、大体が個人目標を設定されている
個人目標でもプレッシャーに感じる販売員は多い
個人目標を達成できない場合ペナルティはあるの?
会社から与えられるペナルティというものはありません。
むしろ会社自体は全国に何百といる販売員の売り上げを把握していないです。
しかし、全国の販売員の上位者の発表があったり、エリア内、ショップ内でスタッフの売り上げを貼りだされることはあります。
そこで一目置かれる販売員、そうではない販売員が出てくるので、販売員の気持ち的にノルマと変わらないと思ってしまっても仕方ないですよね。
エリア内の店長やエリアマネージャーは個人の売り上げである程度販売員の評価をするので、その評価がさらに上層部へ伝わり、昇進や昇給に関わることもあります。
販売員にとって、個人目標は楽観視できないものになると判断できます。
もしあなたが入りたいと思っているブランドがあるなら、面接時に個人ノルマなのか、個人目標なのか確認したうえで、個人目標の場合はどのくらい達成率を重視されるのか聞いてみると、入る前と入った時のギャップを少なくすることができるはずです。
個人目標をうまく活用しているショップとは?
個人目標について、厳しい話が続きましたが、うまく活用しているブランドもあります。
上手いなと思うショップは、純粋に自分の数字のみの基準で成長を目指しているショップです。
・先月よりも〇万upを目指そう!
・客数を増やして数字アップを狙おう!
・セット率を高めて数字をつくっていこう!
このように自分が目指す数字の取り方にフォーカスしていたり、周りのスタッフに左右されるのではなく、前回の自分よりも成長しよう!そう思って目標を立てられるショップがうまく販売員を育成できているなと感じました。
店長やチーフの立場になると、会社から求められる高い予算に向き合う必要があるので、このように販売員の成長を促すのは容易なことではありません。
しかし、これをうまくやれるかどうかが、ショップの未来を握っていると言えます。
まとめ
この記事ではアパレル販売員のノルマ事情についてまとめました。
少しシビアな話が多くなりましたが、アパレル販売員の仕事には、数字を達成できる喜びというものもあります。
数字は必ずしも努力と比例するわけではありません。しかし、自分の頑張りが数字につながると、さらに上を目指してみよう、と頑張るきっかけになります。
- 自分の好きな服をお客様におススメして買ってもらいたい
- どのように数字を取っていくのか、戦略を立ててみたい
そういう方には、ノルマも個人目標も楽しむことのできる基準になるので、ぜひアパレル販売員にトライしてみてほしいです。
この記事がアパレル販売員を目指すあなたに役立つものになればうれしいです。