あなたが「接客が上手い人」と聞いて思い浮かべるのは、どんな人ですか?
・トーク力がある人?
・ユーモアのある人?
・とにかく社交的な人?
このような性格の人が、アパレル販売のコツや資質を持っているのは間違いありません。
しかし、11年アパレル販売員を続けたところ、上記だけが売上に影響しているわけではないということに気づきました。
たくさんのアパレル販売員の接客を見てきましたが、接客が上手いなぁと思った販売員には共通点があったのです。
そこで、この記事では「接客が上手いと思うアパレル販売員の特徴」についてまとめました。
これからアパレル販売員を目指す人や、今アパレル販売員としてお仕事している人も、ぜひコツをつかんで接客のプロを目指してみてください。
この記事を書いたのは▼ |
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アパレル歴11年 百貨店・駅ビル・ショッピングモールと 様々な店舗で勤務 退職までの2年半はチーフとしてマネジメントを経験 |
目次
上手いなぁと思った販売員の特徴【ポイント5選】
筆者の周りには、接客が苦手…と思っている販売員仲間がけっこういます。
- 思うように売れない…
- 接客に入ってもイマイチお客様の心を掴めない
接客が難しいと考える人はたくさんいます。
「売るためには話術が必要なんじゃないか?」
そう思いがちですが、売れている販売員が意識していることは案外、もっと基本的なコツだったりします。
ポイント①観察力がある
接客力の高い販売員は、お客様の動向をよく見ています。
お客様には見ていることを気付かせないくらい、本当にさりげなく注目しているのです。
・いろんなパンツを触っているけれど、手に取るのは大体濃い色だな
・トレンドものを気にしているな
・商品のタグを探しているな
・商品を持って周りを見渡しているから、鏡を探しているな
観察している一例として、上記のようなポイントが挙げられます。
一見「誰でも見ていたらわかるのでは?」と思いがちですが、アパレル販売員は入店されたお客様を、ずっと見つめているわけではではありません。
「声出しをしながら」「商品を整えながら」
何か行動しながら、横目でさりげなく観察しています。
時には数名いるお客様をくまなく観察して、助けが必要そうなお客様からお声がけしていきます。
声をかける時には、お客様の求めていることを的確に把握しているので、お客様はすんなり販売員の言葉に耳を傾けてくれるのです。
ポイント②お客様目線になって考えることができる
接客力の高い販売員は、相手の立場に立った提案や対応がとても自然です。
日々数字と向き合わなくてはいけないアパレル販売員は、まじめな人ほど「売らなきゃ!」という気持ちが強くなります。
そうすると販売員目線で商品のおススメをしたり、お客様のペースを無視した接客をしてしまうことも。
・お客様の予算に合わせた商品を提案する
・お連れ様も一緒であれば、お連れ様にも意見を伺う
・ニーズに合うものをご紹介する
・時間を気にしているお客様にはスピーディーに対応する
あくまでもお客様の求めるものを提供する姿勢が大切なんですね。
ポイント③お客様のペースに合わせた接客ができる
アパレル販売員にも自分のペースがあることはもちろんですが、接客力が高い販売員は、相手のペースに合わせることが上手です。
欲しいものをピンポイントで探していきたいお客様もいれば、ゆっくり店内を見て欲しいものを決めたいお客様など、本当に人それぞれです。
1つの商品を決めるのに時間がかかったり、「これだ!」と思ったらすぐに購入に至ることもありますよね。
筆者の尊敬している先輩の中には、ずっと悩み続けるお客様に、
「どうしましょうー?」と同じペースで悩みながら、納得されるまで寄り添える先輩がいました。
相当な時間がかかっていたので、
・他にもお客様がいるのに…
・他のスタッフはどんどん会計しているのに…
ノルマのことを考えれば、上記のように焦ってしまってもおかしくありません。
しかし、先輩はそんな様子を微塵も見せず、とてもプロ意識を感じました。
ポイント④お客様の話を聞き出せる
接客中の販売員は、実のところとてもたくさんのことを考えていますよね。
・商品の良いところを伝えなきゃ!
・イベントを成功させるために、おすすめの商品を伝えなきゃ!
・接客にガッカリされないように、いっぱい提案しなきゃ!
焦れば焦るほど、こちらから発信しなきゃ!と思いがちです。
接客力の高い販売員は、そうではありません。
自分の持つ商品の説明をするのではなく
「お客様は何が気になっていて、どんな時に着る服を探しているのか?」
など、細部について時間をかけ聞き出すことに力を注ぎます。
そうすると商品の話だけではなく、少しお客様のプライベートな部分に触れることも可能です。
気付けば自然と、お客様の性格やライフスタイルを理解した提案ができるようになりますよ。
ポイント⑤お客様のアドバイザーという意識を持って接客する
「アパレル販売員とは、お客様に合わせた商品を提案する仕事」
接客力が高い販売員は、上記をしっかり意識しています。
お客様のアドバイザーという意識がないと、これまで説明した接客スキルを実行すること自体が、難しいはずです。
アパレル販売員の仕事は、売上を伸ばすためになんでもかんでもおススメする、ということではありません。
お客様が望むことを接客で引き出し、それに合う提案していく仕事です。
アドバイザーという意識がないと、自分本位な接客をしてしまい、お客様にストレスを与えてしまいます。
まずはアドバイザー意識を持つことが最優先といってもいいくらい、重要な特徴です。
まとめ
接客力の高い販売員の特徴について、ご紹介しました。
内容を掘り下げると、接客力が高い販売員は、常にお客様軸で行動していることがわかります。
販売員を続けると、
「自分が興味ない商品をすすめることに抵抗がある」
「商品を紹介するたびに売り込んでいるみたいでいや」
このように、ネガティブな考えが浮かんでしまうこともありますよね。
しかし、販売員の気持ちは接客にも影響しやすく、それが原因で満足していただける接客ができない…なんてこともあり得ます。
接客に対する負の感情はもしかすると、自分軸で接客しているからかもしれません。
意識を相手軸に変えるだけで、接客に挑む姿勢が大きく変化します。
相手を思いやる接客は、トーク力の高さや社交性は関係なく、誰もが実践できます。
もしあなたが自分の接客に悩むことがあれば、この記事の「上手いなぁ」と思うアパレル販売員の特徴を実践してみてください。
この記事が、あなたの接客をより良くするための役に立てれば幸いです。